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*あらすじ*
あの一夜に起きた出来事は、紛れもない奇蹟だった、とあたしは思う。
夜を徹して八十キロを歩き通す、高校生活最後の一大イベント「歩行祭」。
三年間わだかまっていた想いを清算すべく、あたしは一つの賭けを胸に秘め、当日を迎えた。
去来する思い出、予期せぬ闖入者、積み重なる疲労。
気ばかり焦り、何もできないままゴールは迫る――。ノスタルジーの魔術師が贈る、永遠普遍
の青春小説。
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*情報*
2004年07月 新潮社にて刊行。
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*書籍*
※ キノベス2004 第1位
※ 「本の雑誌」が選ぶベスト10 2004年度 第1位
※ 本屋大賞第二回 大賞受賞作品 2005年度
※ 吉川英治文学賞新人賞
「図書室の海」の「ピクニックの準備」が予告編となっています。未読の方はそちらから。
恩田陸氏の中で一番話題となった作品がこちらだと思います。
「六番目の小夜子」「球形の季節」に続く高校もの三部作の三部作目。
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※オマージュリンク※
雑誌ダ・ヴィンチにて恩田陸監修の下、作られた「恩田陸を2倍楽しむための」オマージュリンク。
「六番目の小夜子」「球形の季節」に続く高校もの三部作として構想されていた本作は当初
歩行の途中で事件も発生するサスペンス要素の強い作品と考えられていたそうです。
本来であれば↓のようなラストになる予定だったとか。
近未来のアメリカ。そこでは選抜された十四歳から十六歳までの少年100人を集めて毎年五月に
〈ロングウォーク〉という競技が行われていた。
アメリカ・カナダの国境から出発し、コース上をただひたすら南へ歩くだけという単純な競技だ。
だが、歩行速度が時速四マイル以下になると警告を受け、一時間に三回以上警告を受けると射殺
される。この競技にはゴールはない。最後の一人になるまで、つまり九九人が殺されるまで、昼
も夜もなく競技はつづくのだ。体力と精神力の限界と闘いながら、少年たちは一人また一人と脱
落し、射殺されていく。彼らは歩きながら、境遇を語り、冗談を交わし、おたがいを励ましあう。
この絶望的な極限状況で最後まで生き残るのははたして誰なのか―。死と直面する少年たちの苦
闘を描いた、鬼才キングの問題作、ついに登場。
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*映像化*
2006年 映画公開です。
↓
http://www.yorupic.com/
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