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*あらすじ*
「あたくし、象を見ると耳鳴りがするんです」退職判事関根多佳雄が博物館の帰りに立ち寄った
喫茶店。カウンターで見知らぬ上品な老婦人が語り始めたのは、少女時代に英国で遭遇した、象
による奇怪な殺人事件だった。だが婦人が去ったのち、多佳雄はその昔話の嘘を看破した。
蝶ネクタイの店主が呟く彼女の真実。そしてこのささやかな挿話には、さらに意外な結末が待ち
受けていた…。(表題作)
ねじれた記憶、謎の中の謎、目眩く仕掛け、そして意表を衝く論理!ミステリ界注目の才能が紡ぎ
だした傑作本格推理コレクション。
目次
曜変天目の夜
新・D坂の殺人事件
給水塔
象と耳鳴り
海にゐるのは人魚ではない
ニューメキシコの月
誰かに聞いた話
廃園
待合室の冒険
机上の論理
往復書簡
魔術師
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*情報*
1999年10月 祥伝社より単行本刊行。
2003年02月 祥伝社文庫化。
「本格ミステリベスト10 1999年度版」第五位。
「このミステリーがすごい!2001年度版」第六位。
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*書籍*
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※オマージュリンク※
雑誌ダ・ヴィンチにて恩田陸監修の下、作られた「恩田陸を2倍楽しむための」オマージュリンク。
待合室の冒険は「九マイルは遠すぎる」のオマージュ。
新・D坂の殺人事件は江戸川乱歩の「D坂の殺人事件」、象と耳鳴りは赤江瀑の「象の夜」、海にゐる
のは人魚ではないは中原中也の「北の海」、廃園は森川久美の「青色廃園」、「ニューメキシコの月」
は写真家アンセル・アダムスのオマージュ。
(記事一部抜粋)
通りがかりに漏れ聞いた一言だけを頼りに、推論を展開し、殺人事件の犯人を指摘したニッキイ・
ウェルト教授! 純粋な推理だけを武器に、些細な手がかりから、難事件を鮮やかに解きあかし、
次々と解決していく教授の活躍。MWA受賞作家の手になる、本格推理小説のエッセンスとも言
うべき珠玉の八短篇を収録!
純日本的な家屋における密室状況下の殺人事件を、心理的盲点を衝いて見事に解決してみせるのが、
後にわが国を代表する名探偵といわれるようになった明智小五郎である。本書には、その「D坂の殺
人事件」をはじめ、大乱歩の短編における傑作を集大成した。「赤い部屋」「白昼夢」「毒草」「火
星の運河」「お勢登場」「虫」「石榴」等全10編を収録した。
これまでに手がけた200篇を越える全短篇作品の中から選りすぐられた16篇を収録。
「象の夜」「花夜叉殺し」「ライオンの中庭」「海贄考」など現代日本において望みうる、豪奢にし
て妖美な物語の饗宴。
中原を理解することは私を理解することだ、と編者はいう。こうして飽くなき詩人への追求が30余年
にわたって続く。ここにその成果を総決算すべく、中也自選の『山羊の歌』『在りし日の歌』の全篇
と、未刊詩篇から60余篇を選んで一書を編集した。読者はさまざまな詩に出会い、その底にある生の
悲しみに心うたれるに違いない。
アメリカの世論を動かし、自然保護主義者として自然を救った写真家アンセルの作品の数々。
なぜ彼の作品が人々の心をとらえたのか? 今ふたたびアンセルがよみがえり、21世紀にむけて警鐘
を鳴らす。〈ソフトカバー〉
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*映像化*
今のところ映像化はされていません。
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